編入試験向け科学読み物

参考書や問題集以外で、読んでおいた方がほうが良いと思われる新書類などを紹介する、と書いておきながら放置プレイになっていたことを、今日「新・現代免疫物語」を読み終わって思い出した。これを機会に、編入試験向け科学読み物で役にたちそうな書籍を挙げてみたいと思う。

まずは定番、講談社ブルーバックスシリーズだが、生命科学や医学関連のタイトルは大抵ためになる。興味のあるものからどんどん読んで行けばよいが、優先順位をつけるとすれば、やはり阪大岸本先生と中島さんの共著である「現代免疫物語」と「新現代免疫物語」が最初に来るであろう。特に阪大を考えているかたは絶対に読んでおいた方がよい。

 

特に「新」はタイトル通り抗体医薬と自然免疫に関する歴史的な流れや、重要な発見とその医学への応用まで含めて丁寧に、かつ読みやすく書かれている。

また、組織学や病理的な問題が出る大学(旭川医大も)では、「新細胞を読む」が良い。解説とともに電顕写真と染色した組織像が並べられており、読んでいてもなかなか楽しい。残念ながら少し「新」とはいっても少し古い本で、すでに絶版となっているが、古本で見つけたら買いですね。

発生生物学分野ではなんといっても「新しい発生生物学」。発生生物学といえば浅島先生でしょう、ということで、是非読んで頂きたい一冊。こちらも「新しい」とはついていますが、すでに10年以上まえに出版されたもので、最新とは言い難いが、書かれている内容は新鮮さを失っていないし、一般向け科学読み物なので、最低限この内容くらいは知っているべきと思う。

脳機能関連としては「脳を支配する前頭葉」も結構面白かった。ちょっと分量があるし、翻訳本なので少し読みにくい部分もあるが、書かれている内容はしっかりしている。

 なんとこれも絶版の様です・・・。

分子生物学分野、とくにRNAワールドについて概観したいのであれば「生命のセントラルドグマ」(ってこれも絶版のようです)。

とまあ、今回はブルーバックスに限って紹介してみました。岩波や中公新書にも是非読んでいただきたいものがありますので、また後ほど。